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歌舞伎役者になるためには?一般の家からでもなれる?

400年の歴史がある歌舞伎の世界は約300人の歌舞伎役者によって成り立っています。

その歌舞伎役者は30ほどの家(門)に分かれ、家柄と役者には明確な格付けがあります。

歌舞伎役者

歌舞伎座で主役を演じることが出来るのは、格上の役者だけですが、その格付けというのは一般の人には分かりづらいものがあります。
江戸時代からの伝統的格式があるうえに、家同士の結婚や養子縁組によって血縁関係が分かりづらくなっています。

 

市川海老蔵が家長を務めている、「成田屋」はもっとも権威のある家です。
歌舞伎の世界では芸の良しあしよりも、その家が何年続いたかでその格付けが決まってしまいます。

 

その点で市川團十郎の系譜である成田屋が一番各上といういことになります。

それは「市川宗家」と言われる所以でもあります。

歌舞伎は日本の伝統芸能であり、歌舞伎を演じる役者のことを歌舞伎役者というのですが、その舞台に出るためには厳しい稽古を積まなければなりません。
その稽古内容では、立ち回りから発声、礼法が基本であり演目、配役が決定すれば台本の読み合わせから、実際の動きをつけた立稽古へと進み最後に演目稽古を行います。

無名時代は旦那と呼ばれる師匠の、身の回りのお手伝いも行います。

 

また、衣装の着付け、小道具の点検といった準備の仕事もあります。
歌舞伎の世界では原則的に世襲制ですから、芸名は代々受け継がれますが、歌舞伎役者になるために国立劇場に付属した伝統芸能伝承養成所というところで2年ほど修行するか、歌舞伎役者に弟子入りして修行つめば一般の人でも役者になることもできます。

 

現在、歌舞伎界では人材不足ですから、そうした外部からの歌舞伎役者への道がもっと開かれる可能性があります。
有能な子役をスカウトして、歌舞伎役者として育てていくといったプロジェクトもありますから、今後は今までとは違った形で歌舞伎を目指せるようになるかもしれません。

一般的な歌舞伎役者になるための手段

歌舞伎役者になるには、歌舞伎俳優の家に生まれること、歌舞伎俳優の弟子になる事、あとは養成所に入って歌舞伎を学ぶことの3通りあります。

家系が歌舞伎俳優で男子なら、もっとも近道のように思われますが、それでも基礎である日本舞踊や三味線、長唄などの伝統芸能の基礎といったものを学ぶ必要があります。

 

といっても歌舞伎俳優の家柄に生まれることで、誰よりも早く幼い頃からの訓練を受けられるわけで、子役として舞台に立てるのですから芸の習得も一般の人よりは早くなるから、それだけ恵まれているといえます。
また、歌舞伎役者の弟子になるにしても、知り合いのツテがなければなれるものではありません。

いっぽう、一般の家庭から歌舞伎役者になるためには、歌舞伎役者の弟子になるか、国立劇場に付属する伝統芸能継承者養成所に入学して歌舞伎を学ぶしか歌舞伎役者になる道はありません。

 

養成所では、歌舞伎に必要な発声や化粧の仕方、義太夫、長唄、三味線、などの舞台に必要な授業が行われています。

しかし、元々歌舞伎の世界は非常に閉鎖的な世界ですから、プロを目指すにはなかなか難しいものがあります。

 

養成所からはスーパースターと呼ばれる存在にまでなった玉三郎さんがいますが、そういった存在は50年に一度出るかどうかと言われています。
また、一般から歌舞伎役者になった人で主役を張れる人に市川猿之助さんの弟子である、市川段治郎さんがいます。

国立劇場では2年おきに1月から3月に一般公募し、応募資格は中学卒業以上23歳までの男子となっています。
募集人員は若干名ということで、人数の明記はしていませんが、研修期間後6か月以内に適応審査を行った後正式な合否を決めます。

本格的な研修を終えると日本俳優協会に入会し、伝統歌舞伎保存会のあずかりとなって舞台出演をはたすわけですが、最初はもちろん台詞もない端役です。
1年後には幹部俳優に入門することができますが、部屋子と呼ばれるその他大勢から名題と言われる上のクラスの行けるのはそのうち25%ということです。
名題になれたとしても、大きな役をもらえることはほとんどない世界です。

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まとめ

こういった実情をみていくと、歌舞伎役者になるにはそうとうな努力と才能が必要ですし、もし運よく歌舞伎役者になれたとして主役はもちろんのこと大役を演じることはかなり難しいようです。

主役を貰えるような一流の歌舞伎役者は、基本的に歌舞伎役者の家系でないとほぼ無理だと言えそうです。

 

しかし、歌舞伎俳優を目指す一般の人達が、みんな歌舞伎の世界で主役を張りたいと思って養成所に入るわけではないのかもしれません。
歌舞伎が好きで歌舞伎役者になって、歌舞伎を演じることのみを目指している人も多いでしょう。

舞台にしても、テレビや映画の世界でも、主役だけがその世界を作っているわけではなく、主役を引き立てる脇役や端役もそれぞれが価値のある役者だといえるでしょう。

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